HACCP(ハサップ)の管理基準の設定方法について「事例1」を詳しく

2018年09月17日

こんにちは。

 

前回から、「管理基準の設定方法」について書いています。

 

前回は「事例1 保管中に微生物が増殖するケース」について書きました。

今回は、その続きを書いていきます。

 

この、保管中に微生物が増殖するケースでは、

基本的には、仕掛品を所定の温度帯で保存試験することになります。

具体的には、以下の手順で管理基準を設定します。

 

  1. 指標菌を決める…有害微生物による危害を検討する意味では、汚染のリスクが高い有害微生物を指標菌として保存試験を行うのがよいのでしょうが、有害微生物を使っての試験は危険を伴うので、その代わり一般生菌数と大腸菌(もしくは大腸菌群)を指標菌とします。
  2. 保存試験をする…該当する仕掛け品の食品に食品衛生法で定められた基準があれば、その基準に従って保存温度を決めることになりますが、基準がない場合には、製造仕様書で定められた温度(自主基準)で保存試験を行います。また、試験条件の設定は、過去に根拠が明確にされた前例や該当する食品に類似する文献データを参考にすることも可能です。
  3. 管理基準(保存期間の限界)を決める…保存試験の結果により、指標菌の増殖曲線を作成し、食品の安全上適正な範囲と考えられる菌数に至るまでの時間を求め、管理基準(保存期間の限界)とします。この場合、仕掛け品から製品までの、この後の工程でさらに増殖することを考慮して、一定の安全率を考慮して設定する必要があります。

 

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