2018年11月14日
こんにちは。
前回、HACCP(ハサップ)による管理について、「原材料処理工程での金属異物を除去する場合の留意点」ついて書きました。
原材料処理での異・夾雑物の除去にあたり、検出機器を設置している場合がありますが、
この検出機器にも注意する必要があります。
HACCP(ハサップ)で対象とする物理的危害となるものに、
金属、石、ガラスなどの危害異物がありますが、
前回は、金属異物を除去する場合の留意点について書きました。
今回は、石やガラスを除去する機器に関わる留意点について書きます。
石やガラスを除去する機器についての留意点
X線異物検出機の性能が向上、価格の低下に伴って、X線異物検出機も普及してきました。
X線異物検出機は、石、ガラス、骨、硬質プラスティックなど、金属検出機では検知できない異物に対して有効です。
混入している状態にもよりますが、2〜3ミリ程度の異物を検出することも可能です。
ただし、X線異物検出機は、ものの比重によってX線の透過度が異なることを原理として異物を見つけ出す仕組みのため、
弱点として大型サイズのものや内容物の比重のばらつきが大きいもの(脂身の比率が多い畜肉など)については、
検出能力が発揮できず、20キロを超えるような大きなサイズの畜肉などにはあまり有効とは言えません。
米飯類の製造工場では、米由来の異物として石、ガラスなどが問題となります。
除去装置として石抜き機や色彩選別機による検出、除去が行われています。
これらの装置を使用する場合、装置にかける量を適切な流量に管理しなければ、有効な除去ができません。