2018年11月02日
こんにちは。
前回までHACCP(ハサップ)の「原材料業者の管理指導」ついて書きました。
原材料を受け入れた後は、その保管が大切になります。
今回は、原材料の保管について書きます。
原材料の保管について
原材料の保管温度の管理は、微生物の増殖を防止する上で非常に重要です。
一般的に微生物の増殖は、増殖の速度がゆっくりな期間を経て、急速に増殖していく対数期に入ります。
保管温度10℃と30℃では、この対数期に入るまでの期間が大きく異なります。
微生物を増殖させないためには、いかに原材料を低い温度で保管するか、が大切です。
特に、製造工程中に加熱工程がない食品については、
原材料の保管が生物的危害の重要管理点(CCP)となる場合があります。
保管温度は原材料の種類や特性によって異なりますが、一般的に、
- 水産・畜産物は0〜4℃
- 農産物は低温障害のあるものを除いて0〜10℃
での保管が適切な温度といえます。
原材料の保管では生物的危害だけでなく、
農作物は乾燥による変質防止のための湿度の管理や、
生パン粉などはでんぷんの老化防止のための5〜10℃での管理など、
品質の劣化にも考慮して温度設定を行うことが必要になります。