2018年10月19日
こんにちは。
前回はHACCP(ハサップ)の「原材料の管理」の購入、受入れ管理について書きました。
今回は「原材料検査では、どのような検査をすればいいか」について書きます。
原材料検査の目的は、原材料に由来するリスクの防止です。
そこで、検査の項目は、原材料の特性に関連するリスクによって決定されます。
例えば、ハンバーグの場合では、畜肉では牛肉、豚肉を、野菜では玉ねぎを、副原料ではパン粉や調味料などが使われます。
生物学的危害の防止のための検査について
健康危害の生物学的危害の防止として、細菌検査を行います。
畜肉では、
- 一般生菌数、大腸菌などの衛生状態の指標となる細菌
- 黄色ブドウ状球菌、サルモネラ属菌などの有害微生物
また、場合によっては腸管出血性大腸菌(O157)なども対象となります。
物理的危害の防止のための検査について
物理的危害では、異・夾雑物について目視検査を行います。
特に問題になるのは、危険異物ですが、
畜肉では、
- 骨抜き時の処理不十分で残った硬骨
- 処理工程で混入する可能性があるさびや機器の削れによる金属片
野菜では、
- 石、ガラス片、金属片など
が対象になります。
また、健康危害には直接には関係しませんが、
消費者からの苦情の対象となる毛髪、獣毛や畜肉の筋などの夾雑物についてもあわせて検査するのが一般的です。
化学的危害の防止のための検査について
化学的危害として、畜肉の抗生物質の残存や野菜の残留農薬などが対象となりますが、
これらの検査については、通常は自社での検査が難しいため、
納入業者が提出する公的検査機関などの分析証明書で対応することになります。
また、原材料の鮮度については、目視や官能検査によりチェックします。
具体的項目としては、形状、食感、香味、色調などをチェックします。