HACCP(ハサップ)の管理基準の設定方法について「事例2」

2018年09月18日

こんにちは。

 

先日から、「管理基準の設定方法」について書いています。

 

前回は「事例1 保管中に微生物が増殖するケース」について書きました。

今回は、加熱殺菌工程で、中心品温がリアルタイムに測定できないケースについて書きます。

 

事例2 加熱殺菌工程で、中心品温がリアルタイムに測定できないケース

例えば、しゅうまいの製造工程では、成型後に加熱殺菌(蒸煮)されますが、

この工程は有害微生物を除去するための重要管理点(CCP)となります。

この管理基準は本来、

  • 食品の中心温度が所定の温度に達し、
  • その所定の時間保持されること

を基準とするべきですが、実際の製造工程で食品の中心品温をリアルタイムにモニタリングすることは困難でしょう。

そこで、管理基準である食品の中心品温と蒸煮温度との相関関係を事前に調査しておき、

製造時には蒸煮温度で管理することになります。

 

管理基準の考え方に、

  • 食品の中心品温・時間と蒸煮温度・時間の両方を管理基準とする考え方
  • 中心品温・時間を管理基準とし、蒸煮温度・時間を製造基準とする考え方

があります。

Codexのガイドラインには製造基準の考え方はありませんが、

実際の管理では、管理基準と製造基準の両方の考え方を用いた方が、製造現場ではわかりやすいでしょう。

例えば、管理基準を中心品温72℃以上5分間としたとき、

その基準を満たすには加熱温度と時間の組み合わせでいくつかのパターンがあるからです。

 

次回は今回の続きを書きます。

 

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